2024年12月7日(土)とちぎ福祉プラザ 多目的ホールにて「第17回とちぎ就労支援リハビリテーション講習会」を無事に開催することができました。
当日の会場には、障害がある当事者の方とご家族はもちろん、特別支援学校の先生や就労継続支援事業所のスタッフなど福祉サービスに関わる方など50人を超える多くの方々にご来場いただきました。
講習会では、障害者雇用による現状報告や積極的に障害者雇用を推進している企業様と福祉支援サービスの関係者の方たちによるリアルな体験談を聞くことができた貴重な講演となりました。
待ちわびた開会の時
「とちぎ就労支援リハビリテーション講習会」専属司会と言っても過言ではない、小野崎様より開会の言葉で幕を開けました。これまでも、小野崎様には本講習会の司会進行の多く務めていただき誠に感謝を申し上げます。
〔講演1〕障害者の就労状況について
講習会はじめのスタートをきったのは、弊法人の理事長 金井から「とちぎ就労支援リハビリテーション講習会」が誕生した経緯、栃木県内での障害者雇用による直近の状況を解説いただきました。
栃木県として障害者雇用率の推移は上がってきていますが、まだまだ法定雇用率には届かない状況となっています。
障害のある方たちの社会参加が増えたことは嬉しく思い、今後さらに活躍の場が広がることを期待しています。
〔講演2〕障害者雇用を推進する企業の状況
株式会社TKC様より「障害者雇用を推進する企業」として障害者の方へのサポート体制を講演いただきました。
障害者雇用により、支援スタッフの方も専門研修の実施、1人1人じっくりと向き合った面談を定期的に行うなどの取り組みをされています。
また、企業の求める人材とし「自分自身の状態(病気・体調管理)を把握」「仕事を意欲的に取り組む姿勢」が重要とお話しされました。
〔講演3〕企業で働く障害者と支援者の報告
続いての講演では、障害者の方を雇用されている株式会社ナカニシ様〔人事部〕〔加工部〕のお二人から企業内での働き方についてご報告をいただけました。
ナカニシ様では障害者と健常者が共に働くことが「当たり前」となる環境づくりと、働くなかで「難しい部分は道具を工夫すればいい」と言う発想に驚きました。
講習会では実際にナカニシ様で働かれている方も来場いただき、「ずっとナカニシで働きたい!」と言う言葉を聞いて企業内の働く環境がとても素晴らしいことだと感じ取れました。
〔講演4〕福祉サービス支援者と利用者の声
とりを務めていただきましたのは、就労継続支援A型事業所どんぐり様から一般企業に就職された利用者と支援員からインタビュー形式でリアルな声を届けていただきました。
利用者の方から、就労継続支援事業所と一般企業では業務内容の厳しさが全く違うが、そのぶん仕事へのやりがいが大きく感じられると率直な言葉がありました。
一般就労には、本人の意欲・将来設計が確立している積極的な行動、事業所スタッフ以外の福祉サービス関係者の方たちとの連携が必要だと支援員の方からのお話です。
名残惜しくも閉会
4時間にも渡る講習会となりましたが、とても内容の濃い話が続いたことにより、あっという間の閉会に感じました。
今回の講習会へご参加いただきました皆様へ、障害者雇用による今後の活動の一助となれましたら幸いです。
講習会に参加しての感想
今回参加し、講演いただきました全ての企業・事業所様から共通して「コミュニケーション」という言葉を強く意識できた講習会でした。
丁寧な面談を重ね個々の状況を理解しての支援方法は大変勉強になりました。
また、講習会のなかで、「障害者の方たちが働きやすい環境になれば、それは全ての人にとって働きやすい環境」との言葉に納得と感銘を受けました。 そんな「誰もが働きやすい職場環境」が栃木県内に限らず全国的に広がることを祈っています。